続・トマトモータース

トマトモータースについては個人的な思い入れもあるので, もう少し書いてみたい.

さて, DUCATIディーラー自体が厳しいのか, トマトモータースが放漫経営だったのか. まず前者についてだが, 昨年の状況を確認すると中々厳しい現実があるようだ. 日本自動車輸入組合のWebサイトにて, 海外メーカーの2017年1月~11月累計販売台数を参照するとイタリア系は酷い有様だ. 台数でみれば圧倒的にハーレーが一位ではあるが, 前年比でみると116%でBMWが一位. BMWはG310R/GSのリリースで今後も台数を稼ぐかもしれないが, 利益にはあまり貢献しないかも. 問題のDUCATIは前年比65.1%で一体どうしたというのだ. 情報がある2010年以降をすべて確認すると, 2017年はダントツで売れていないではないか…

スクランブラーが渋谷系のハートをがっしり掴んで快進撃, という状況とは程遠いようで. カッコいいバイクだと思うが, 個人的には試乗した印象としては全く惹かれないというか, 何というか. また, 近年のDUCATIは値段が高過ぎやしませんか. バイクも高機能化しており, どのメーカーも値段が上昇傾向にあるし, 特にSSは200万オーバーがデフォルトになってしまったことを踏まえれば一定の理解はできよう. それにしてもMultistrada PikesPeakが300万オーバーってどうなのかと思う. 絶対的な値段だけで売れない理由を語るならばハーレーの売れ行きは説明がつかないので, 具体的なことは分からないが製品の魅力と価格のバランスが崩れてきているとしか言いようがない.

次に後者のトマトモータースの経営自体について. DUCATI練馬や八王子トマトモータースを矢継ぎ早に閉店し, 最終的にこの状況だから経営にはかなりの問題があったことだろう. 私が理解できんなぁと思ったのは, DUCATI TOKYO WESTでBimotaやDUCATIの旧車を扱い出した時. どれも値段が高過ぎて売れないだろうに, 一体どこに向かおうとしているのだろうと心配になったのを覚えている. 営業力に長けているならばそれはそれなのだが, ネットで一部の方が書かれているように, 店舗に入っても何も声掛けしてこないなんてことはザラ. 単にバイクを自由に見て回りたいときは有難いものの, 経営視点からすればそんなんで良い訳がなく. Factoryが別棟で情報も人も分断されている感も否めなく, カスタムの相談してローン手続きして, なんてこともFactoryで完結してしまい, 営業スタッフは新車とアパレル売るだけなのかしら, というのは昔から感じていたこと.

そして長い期間店舗にはお世話になったものの, 社長を見たのは1回あったかどうか. バイクの森おがの の対応やレースで忙しかったのかな. 社長は根っからのバイク好きと想像するが, 前述のように接客含めた社員教育・店舗運営はおろそかであったのかもしれない. グッドウッド二輪商会の社長もバイク好きだろうが, 経営に対する考えがしっかりしており対照的かも(それでも口コミサイトを見ると社員満足度は決して高くないようだが, それは業界の構造的問題と思われ).

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これは2013年頃に撮影したFactory入口付近の様子. メカニックの方々は今頃どうされているのだろうか. ツイッターの情報が正しければ年末に解雇通告があったとのことなので, まだ次に向けて何も始動できていないかもしれないが, ドカ車の知識は突き抜けていると思うので独立開業できたら良いのに. これまたイマイチなのが, 最近はメーカー側がS.I.を厳格化されてきており, 店舗規模等, 販売店側に強いる条件が問題な気がする. だから腕があるからよっしゃ開業したれってならないよね. そういう面では輸入車だとKTMが伸び盛りで店舗条件も緩そうで良いのではないかと. でも魅惑のイタリアン好きな人が, 質実剛健が売りのKTMを扱うのはプライドが許せなかったり?

最後になるが, DUCATI自体が大丈夫なのだろうか. もっと言うと, イタリアのメーカーは大丈夫なのだろうか. そのうち中国資本になるのかな.

 

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