いまさらながらの電熱ジャケット

量販店をぶらぶらしていたら, ヒートマスター(旧ヒーテック)の電熱ジャケットが格安で売っているのを見つけてしまい, 花粉が飛び始めた季節だというのに衝動買いしてしまった. 以前使っていたKLANの電熱ジャケットが機能しなくなってしまったこと, 税別30,000円が税込み19,900円で売っているならば時季外れでも買って損はないだろう. ヘラーソケットの接続コードがオプションで用意されているジャケットとなるとメーカーがある程度限定されてしまうが, ネットで見る限りではヒートマスターの評判は悪くない. しかし, 電熱ジャケットというローテク製品にも関わらず, 何故ここまで価格が高いのだろうか.

ヒートマスターでは3.5Aと7.0Aの2モデルがあり, より効果を求めるなら7.0Aだと思うが, 在庫があったのが3.5Aのみで, スクーターでの利用も考えるとバッテリー負荷の面から望ましいかな, と. デザインは超シンプルで, ここまでシンプルだと胸元のロゴもいらないぜ, と思ってしまう. 品質は良さそうなのでOEM展開とかしないのかな… 胸元にBMWのロゴがついて純正アパレルとしてディーラーに置いてあったら5万円でも買う人はいるのではないかな.

これは面白いと思った機能がワイヤレスリモコンで, まずまずの見栄えとハンドルに装着するパーツが付いているのが良いね. 運転しながら手元で3段階の切替が行えるのは便利だと思う. もしかすると一般的な機能なのかもしれないが, 私が使っていたKLANは接続コード途中についているスイッチでON/OFF切替しかできなかった.

さて, 効果はどの程度か試してみようと, スクーターに乗って試してみた. スーツの上に電熱ジャケットを着て, さらにコートを羽織るという状態で, 外気温は5~6℃の環境. ほんわか暖かいかなぁと感じる程度で走行風と相殺されて, 効果は正直微妙な感じ. さすがにスーツの上だとイマイチだったので, ワイシャツの上に電熱ジャケット, その上にスーツと着方を変えてみると効果は激変.

特に背中からの熱がよく伝わり, 腕回りにも電熱線があるのがベストタイプとは効果が大きく異なるところだろう. 街中を走る速度ではかなりの効果が感じられ, 寒い朝でも躊躇なくバイクで出掛けられる. 重要なこととして, 電熱ジャケットはジャストフィットするサイズを選択すること. ゆったりサイズだと当然電熱線と体の間に隙間ができて効果が薄まってしまう. 後はR1250GSで高速走行したときに, どの程度効果が感じられるかだな.

最近, 非常に老いを感じる出来事があり, GSに乗るモチベーションが急降下している. 走っている分には軽快なGSも, 重量は軽く250kgオーバーの巨体であり, いかに低重心ボクサーと言えども取り回しは中年オヤジにとっては辛いものがある. この先を見越して, 老いた体に優しい車重で, なおかつ乗っていて楽しいバイクに乗り替えたいと思う.

軽くて, 長距離移動も楽で, 運転していても楽しいバイクとなると車種は限定されるだろう. 重心が高い傾向にあり, エンジンが重く幅も取る四気筒は除外されるような気がする. 低重心と言われるK1300R/Sですらボクサーエンジンと比較すれば重心は高く, 低速走行はやや気を使う感じだ. K1300Rは乗っていて非常に楽しいバイクであったが, 回してナンボといったエンジン特性のため乗るには気合入れた方が良いし, 結果として体力を使うところがある.

ダラーっと走る四気筒ということであれば空冷のCB1100あたりが最適なのかもしれない. 絶対性能ではなく空冷のガサツな回転を敢えて選択する年配ライダーもいると思うが, エンジンの重さをずっしりと感じる乗り味だ. となると軽い四発はスーパースポーツか250ccという極端な選択になってしまいそうだ. 話が脇へ逸れるが, ライダー人口が減少し, 排ガス規制が厳しいこの時代にZX-25Rをリリースしたカワサキには頭が下がる思いだ. 残念ながら30年前のZXR250に対して車重もトルクも勝てず, スペック的にもエンジン基本設計としても特筆すべきものは何もないという悲しい状況ではあり, 安全性は格段に向上しつつも価格も爆上げ…

ライトウェイトであっても自分が満足する特性を持ったバイクを探すにあたり, R1250GSの特性から次バイクに求める要件を把握しようと思い, 春のような気候の中, 千葉までショートツーリングに出掛けてきた. 千葉に到着してからというもの花粉にやられて目の痒みとクシャミが止まらず, 外出したことを兎に角後悔した. 花粉やPM2.5の対策としてバイク用のマスクがあるようなので試してみようかな… で, R1250GSの特性を体で感じながらワインディングを駆け抜けてみたが, 下りでもライトウェイトスポーツについて行けないどころか, むしろGSの方が速くて “何だこのバイク” って感じ. 重心が低いからタイトコーナーでも車体の倒し込みがスムーズだし, トルクがあるからここぞという時の加速で意のままに目標点に到達できる. 余裕度が安全につながっていることを再認識したショートツーリングだった. GSに置き換えられるバイクなんてあるのか?ある訳ないだろ, という結論に達し, 体を鍛えることが解決策となった.

さて, 先日都内を運転していたら, 目の前にアルファロメオのSZが走っていて興奮してしまった!青い空に綺麗なイエローの車体が何とも言えず, これがイチョウの葉が色づいている紅葉の季節だったら, もっと映えるだろうね. 3.0L V6 SOHCエンジンを5MTでぶん回しながら乗ったら最高だと思う. アルファの旧車でもSZはプレミアついてしまっており, 庶民には手が出しづらい存在だ.

憧れのアルティメットスポーツ

日本の, いや世界のバイク界におけるアルティメットスポーツの代表と言えば, スズキの隼で間違いない. ホンダのCBR1100XX スーパーブラックバードが先駆車だ, という主張もあるだろうが, このカテゴリーでの代表となると隼だと思うし, アルティメットという言葉は隼が似合うと思う. そんなGSX1300R HAYABUSA が “HAYABUSA 1300” となり, EURO5適合して復活したのはバイクフリークとしてはたまらないニュースだ. スペック的には既に一般ライダーが扱い切れるものではなかったので, 今回のモデルチェンジで最高出力が落ちているのは何も影響ないし, むしろトルク特性は前モデルよりもフラットになっているのでライディングしやすくなっているのは間違いない. 環境規制が厳しくなり消滅する長寿モデルも多い中で, リリースしてくれたメーカーに対して拍手を送りたい.

デザインも一目で隼と分かるし, サイドのスリットやブラック×オレンジゴールドのカラーリングが高級感やスピード感を醸し出していて個人的には好感が持てる. マフラーの巨大さだけが気にはなるが, このあたりはサードパーティ製がこれからどんどん出てくるだろう. この佇まい, ZX-14Rよりも断然良いねぇ. 開発陣はこの10年, 新しい隼を開発するにあたり様々なエンジン・シャーシを試したようで,エンジンについては過給プロトも含めて試行錯誤した結果, 正常進化と言えるような今の形に結論付いた模様. それだけ自信をもってリリースしてきたのだと思うので, 新しいユーザーだけでなく現行ユーザーからの乗り換えも大いに期待できるのではないだろうか.

全長2,180mm
全幅735mm
全高1,165mm
ホイールベース1,480mm
装備重量264kg
エンジン型式1,340cm3 水冷・4サイクル・直列4気筒
最高出力140kW/9,700rpm
最大トルク150Nm/7,000rpm
燃費14.9km/L(WMTCモード)

さて, ブラック化が進んだM135iだが, 結局アクセントでキドニーグリルにトリコロールを導入してみた. 安っぽくも見えるが, まぁ良しとしよう. タイヤ交換後は街乗りを中心にだいぶ運転してが, プロクセススポーツも馴染んできてしっとり感とグリップ感のバランスが良いね. 首都高もSportモードで流してみても, 繋ぎ目もサスペンションの良さとも相まって, 不快なところは一切なし. タイヤ交換してから純正ミシュランよりグリップ力が不足していると感じたことは1回だけだった. それにしてもサーキットをターゲットにしたピュアMとは異なり, M performanceモデルはベース車両をブラッシュアップしていく形で街乗りや峠での快適性が追及されており, ツアラーという分類が適切だと思うし, 五味やすたか氏もYouTubeでF20 M140iをそのように評している. 直列6気筒 N55エンジンの気持ち良さは素晴らしいものがあり, 自動車を所有するにようになってからこんなに運転が苦に感じない車は初めてかもしれない. 前車のE61 525iのN52はここまでの快適さは無かったな. ずっと運転していたいと思えるこの感覚, ボクサー2気筒のR1250GSと似ている.

このようなストレート6+FRのコンパクトハッチは二度とリリースされないだろう. 前後重量配分50:50にこだわってきたBMWも, 新型F40 M135iはFFベースのxDriveとなり, 重量も当然ながらフロントヘビーに. だからと言ってハンドリングがスポイルされるものでもないし, 車内空間が広くなるメリットの方が一般ユーザにとって大きいはず. それでもFRのドライブフィールというもの確かにあるし, F20 M135i/M140iのしっとりとした足回りを, F40 M135iで実現するのはなかなか難しいのでは, と思ってしまう. また, BMWといえばストレート6なので, コンパクトボディに6気筒エンジンが載っていると想像するだけでワクワク感がたまらないではないか. F20の先代であるE87にはM130iという自然吸気の6気筒を積んだコンパクトハッチが存在し, こいつには何とマニュアルミッションが用意されていたので, 当時は羨ましくてたまらなかった. マニュアルで運転できたら最高に楽しいだろうね. 私のF20 M135iはサブコンチューニングしたこともあり, トルクが500Nmもありどこからでも加速してくれるからオートマでも不満なし. 8ATがこれまた滑らかで変則も優秀だから, 私のような素人が運転した場合はマニュアルよりも確実に速く走らせることができるはず. ま, そもそも日本ではマニュアルの設定が無いのだけど.

近シーズンは2月にも関わらず既に春一番が吹いたり, 今日も非常に暖かい気候だった. ツーリングに行きたいと思いつつも, 上司からアレコレ指示されているので明日は出勤かと思うと少々憂鬱… 1週間くらい高原の山小屋にこもってテレワークしたい.