温故知新

BMWはホンダと並び“エンジン屋”と言われ, その中でもシルキーシックスとボクサーツインはそれぞれBMWの4輪と2輪を代表するような単語である. シルキーシックスの源流は70年代の5シリーズに搭載された3.5Lエンジンと言われているが, 2輪のボクサーエンジンともなると20年代まで遡る. とにかく歴史があるエンジンたちなのだ.

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最近のBMWは直3や直4エンジンを積極的に採用しているとは言え, BMWを代表するエンジンである直列6気筒. 日本ではかつてスープラやスカイラインで搭載されていた直6もいまや絶滅危惧種. ここにきて海外勢でもメルセデスがS400dで復活させており, 国内においてもマツダが直6+FRアーキテクチャを2020年に登場させるという話が出ている.

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今日は大量に資料を運ぶ用事があり, R1250GSに跨り市街地と高速を爆走した. Dynamicモードで高速道路を走っていると可変バルタイにより, 中間加速がとても気持ち良く, そして速い. 昔, R1150Rの試乗で知ったボクサーエンジンの心地よさが心にどこかに残り続け, R1150GSで初めてBMWオーナーとなりボクサーの虜となった. パワーではなく心地よさが身上のボクサーであるはずが排気量アップ, そして空水冷化, 更に可変バルブタイミング機構を得て, 最新エンジンは至上最高のボクサーであると断言する. 1920年代に登場したボクサーエンジンは70年代に日本の4気筒エンジン勢に押され開発中止寸前まで追い込まれたが, 進化を信じて諦めなかったBMWに結局 日本勢は敵わなかった.

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エンジンを止めた状態での取り回しは非常に重く, ガレージから出して転回するのも一苦労. ところがエンジンをかけてスタートしてしまえば, 巨体が意のままに動くGSは化け物である. 以前, 巨体のカワサキ 1400GTRに乗っていたことがあるが, あれは走っていてもそのまま巨体と重さを感じるバイクだった. BMWのボクサーは, 低重心という大きなアドバンテージを武器とし, 性能とフィーリングを高次元で実現する最新の1,254ccエンジンは間違いなく名機である.

私はこれまでもボクサーツインを乗り継いできたが, おそらくこれからもボクサーツインしか乗らないと思う. 人には好みというものがあり, コレだ!というものに出会ったならば, 長く付き合うのが自然. 4輪だと私にとっては直6がそれになるのかもしれない. 昔はボクサー4に慣れ親しんだものの, BMW E61 525iを所有してその滑らかさに感動し, スバルのボクサーエンジンがガサツに感じてしまった程. 今回, 車を物色する過程で様々なメーカー・車種を検討し, デザインに気に入ったものは多数あったが, いざ自分が運転するシーンを思い浮かべたときにやはり直6エンジンを優先してしまった. これが “好み” というものなのだろう.

本当は直6を6MTで運転してみたかった. 少々驚いたのが, 6MTよりも8ATの方が加速等のスペックで上なのだ. 今や多段化されてオートマチックは直6の性能を最大限に引き出すミッションに進化した訳だ. さて, 1週間後は納車. 久しぶりのシルキーシックスはどれくらい進化しているのか楽しみ.

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昼頃に散歩しながら, 気になっていたお店にふらっと, ハンバーガーをTakeoutしてみた. 注文した後に商品を取り行くまで相当に時間が経ってしまったので家に着いたときには冷めてしまっていたが, チリチーズバーガーは最高にうまかった. 肉うますぎ. またダイエットしないと…

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Dynamic Mode

今日は知り合いの税理士と打ち合わせするために高速道路に乗って, R1250GSで遠征してきた. 市街地・高速道路・渋滞時のすり抜け等, 様々なシーンでGSの乗り易さを改めて認識した. 1250になりエンジン特性がかなり進化したことで, 低圧から分厚いトルクと滑らかな回転で, 意のままに加速していくことができる.

特にライディングモードのうち “Dynamic” の制御が秀逸で, デフォルトの設定としたも良いくらい. 1200 LCの時は“Road”と“Dynamic”の味付けがかなり異なっており, Dynamicでは分かり易いくらいにレスポンスとパワー感が向上する. ワインディングに入り, 気分もイケイケで攻める時には非常に良いのだが, 街中で乗るにはギクシャクして疲れてしまうのだ. ところが1250ではパワー感は確かに上がっているのに, アクセルに対するレスポンスやエンジンの回り方がスムーズでターボ過給しているような制御から排気量が増したような印象を受ける. そのため市街地をDyamicモードで走行しても疲れるどころか, ここぞという時の加速で効果を発揮し速く・安全にライディングすることが可能. 1200 LCで熟成されたと感じたGSが, 更に進化していくことが驚きしかない. 日本メーカーとしてはYAMAHAがスーパーテネレ1200に投資する様子が伺えないため, HONDA CRF1100L Africa Twinが唯一勝負になる車種だと思う. 1100ccモデルとなったタイミングで相当ブラッシュアップされており, 今後も期待を持てる車種であることは間違いないが, 1000ccモデルに以前試乗した時には, GSとの差はあらゆる面で感じてしまったことも確か. 性能面で言えばReady to RACEのKTMからリリースされている1290 Adventure Rはオフロード走行でGSを蹴散らすことは間違いない. これがオンロードであったり長距離ツーリング含めたトータルでもGSを上回るのか, やはりKTMはオフロードキングなのか, このあたりの評価はバイクに何を求めるのかでも分かれる気がする. それくらいKTMの性能は高い.

ま, 私は今後もGSに乗り続けることだろう.

そういえば, 先日 GSのディスプレイにFOBキーの電池が弱っているよ, というメッセージが表示された. まだ乗り始めてから1年も経っていないのに, いくらなんでも早すぎるだろうと思いGoogle先生に聞いてみると, それなりに電池消費は早いみたい.

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たまたまボタン電池の余りが自宅にあったので, キーを無理やりこじ開けて無事に交換完了. リモコンもUSB充電式になると便利かな.

MOTY 2019

編集長が変わってから全く読んでいなかったバイク雑誌 MOTO NAVI. 久しぶりに Motorcycle of the year の特集が組まれていたので, Kindleで購入してみた.

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誌面の見せ方には少し工夫してきているものの, 基本的にはこれまでとは変わらず辛口トークのテスターによるガチンコ評価が楽しめる内容となっていた. 各メーカーから車両借りていても, 場合によってはこき下ろすストレートさがMOTYの良さ. 残念であったのは, 提供された車両の個別不具合と想定される事象により評価がグンと下がってしまうケースがあること. 本当に個別問題であるならば, メーカー側は貸し出すうえで万全の整備をして欲しいと思う. そういう面で, 今回のオンロード部門でBMW S1000RRが最下位に沈んだことは驚いた. これはテスターの1人である辻本聡氏がスロットルと足回りの違和感を訴え, 評価自体を見送ったことが大きいとは言え, 他のテスターも違和感を感じていたようなので, BMW Japanの広報部は再発防止すべきではないだろうか. テスト環境がショートサーキットで不利とは言え, 新型S1000RRの実力がこのような形で評価されるのは不本意極まりないであろう.

S1000RR

オンロード部門で意外であったのが, Aprilia RSV4 1100 FACTORYが大健闘していたこと. テスター評価を読むと素晴らしい出来栄えのようで, Apriliaというメーカーは日本でもう少し評価されるべきなのだろうにと思ってしまう. 車で言えばジャガーかな. 消費者目線としては出来のよいモデルが中古で安価に流通しているので, 欲しい人にとっては有難いかも(手放すときは二束三文ということになるが).

さて, アドベンチャー部門ではBMWが明暗を分けた. R1250GS Adventureは安定トップの一方で, 何とF850GS Adventureが最下位となったのは意外. 乗りやすいがBMWとしてのプラスアルファが欲しいという点と, 燃料タンク含めてFモデルとしては大きすぎるという評価. 確かに低身長・短足の私でも, 同じアドベンチャーモデルでもRには乗れる気がするけど, Fはちょっと無理だろうと感じてしまう. Rはボクサーエンジンで低重心のため, 車体が大きくても引き起こしや取り回しにあまり苦労しないという利点がある. 実際にサイズとしてもFアドベンチャーは巨大で, 全長はRよりも長く, シート高もRよりかなり高い. 重量はFの方が20kg軽いが, 重心の関係でRの方が一般ライダーには扱い易いということだ.

F850GS

また, 今回は評価対象モデルが豪華であったこともツイてなかったかもしれない. CRF 1100L AfricaTwin, KTM 790 Adventure R, Motoguzzi V85TT 等… どれも素晴らしいアドベンチャー・エンデューロモデルではないか!

それにしても, 絶対的な価格が上昇しているとは言え, 世の中にはオンもオフも素晴らしいモデルが乱立し, 何とも凄い時代だな. 後は私が爺さんになった頃に電動モデルが成熟し, 同じような感慨にふけるのであろうか. それとも, 電動化の発展はそこまでスピード感が出ないであろうか.